パニック障害
パニック障害とはどんな病?
パニック障害は、突然発症する不安発作(パニック発作)が主な症状です。発作は、発症して10分以内に最も強くなり、多くは数分から数十分ほど持続した後に収まります。このパニック発作を繰り返すと、発作がない状態でも「また発作が起きてしまうかもしれない」と再発自体を恐れるようになります。このような恐れを避けるため、すぐに逃げられない空間にいることを避けるようになることも多くあり、また、家から一歩も出られない方もおり、患者さんの社会適応を大きく低下させます。一生のうち100人に1-2人が発症し、女性のほうが男性より2-3倍程度多いです。発症される年齢層は、20~30歳代半ばまでが多いです。うつ病やアルコール依存症を併発することも多くあります。
パニック障害の主な症状
パニック発作:予知できない突発的に生じる不安発作で、発作時の症状は、「胸がひどくどきどきする」、「呼吸の深さと数が異常に増える」、「窒息するような感じがある」、「胸が痛い」、「めまいがする」、「汗をかく」、「吐き気がする」などであり、発症して10分以内に最強となります。発作は、数分間続いた後、落ち着いていきます。
予期不安:「また発作がおきるのではないか」と発作がない時に、不安を感じてしまうことがあり、予期不安といいます。
広場恐怖:すぐに自由に逃げられない空間や状況に恐怖を感じ、そのような場所・場面を避けて行動することです。例えば、満員電車、特急列車、飛行機、高層ビルの展望台、エレベーター、観覧車、高速道路のトンネルを走行中の自動車内などがあげられます。このような場所・場面に限定して、パニック発作が起こることもあれば、関係なく生じることもあります。
パニック障害の治療方法
パニック障害の治療には、薬物治療と行動療法があります。パニック障害の薬物治療ではSSRIという治療薬を使います。SSRIには依存性はなく、内服することでパニック発作や予期不安、広場恐怖といった症状を改善させることができ安心して生活が送れるようになります。ただ、毎日の内服が必要で、副作用として飲み初めに吐き気や下痢、眠気が出現することがあり、効果が出るまで少なくとも1-2週間程度かかります。強い不安を感じている場合や、これから発作が起きる可能性が高いときは、抗不安薬とよばれる、即効性のある内服薬を用います。抗不安薬は、多少なりとも依存性があるのでその点に注意して使います。毎日SSRIを内服することを避けたいという患者さんでは、抗不安薬のみで治療をする場合もあると思います。SSRIが効いてくると、パニック発作が生じにくくなり、不安も大きく改善されます。改善されたところで、曝露療法という治療を行います。これは、これまで不快に感じ避けてきた場所に少しずつ行ってみて、発作が起きないことを確かめ、自信をつけていくという行動療法です。
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