統合失調症

統合失調症とはどんな病?

統合失調症は、主に20歳代くらいの若い時期に発症し、幻覚や妄想などの症状をきたす病です。この幻覚や妄想以外にも、意味不明な言動が目立っていたり興奮しやすくなったりします。また、目立ちにくいですが、部屋にこもったまま何もできず、人との交流を避けるような症状も多く認められます。症状は、突発的に出現する場合やゆっくりと出現していく場合もあります。これらの症状自体は自分では、病気ではないと思っているケースが多く、患者さん自身で気づかれることは容易ではありません。もちろん、自分から受診される場合もありますが、多くはご家族様が同伴され受診されることが多いかと思います。社会的活動が失われている状態であり、早期からの治療が求められます。

統合失調症の主な症状

本人からみた場合の症状

・誰もいないのに「不思議な声」、「怖い声」が聞こえてくる。

・誰かに「盗聴・監視される」、「狙われる」、「じろじろみられる」、「電波で攻撃を受ける」など嫌がらせを受けると感じる。

・自分の行動や考えが他人の声で聞こえてくる。

・自分の考えが「周囲に広まっている」、「誰かに抜き取られる」と感じる。

家族からみた場合の症状

・部屋にひきこもって何もできない日々が何年も続いている。

・話している内容が全く理解できず、疎通がとれない。

・理解できないことで感情的になり、すぐに怒って、興奮してしまう。

統合失調症の治療方法

統合失調症の治療は、薬物療法がとても重要となります。同じ心療内科・精神科領域での他の病では、状態が安定している患者さんでは、薬を止めても差し支えない場合もあるかと思いますが、統合失調症では、薬物治療の必要性ははるかに高いです。統合失調症では、その症状を改善させるための薬「抗精神病薬」を内服します(向精神薬と抗精神病薬は意味合いが異なります。向精神薬は、「抗精神病薬」を含め精神科領域で出される脳に作用する全ての薬(ほかにも、抗うつ薬や睡眠薬、抗不安薬、気分安定薬など)を指します)。薬が本人に合えば症状は速やかに改善しますが、中にはなかなか効かない患者さんもおられ、その場合は薬の変更を行います。この「抗精神病薬」は依存性がありませんが、薬によっては副作用として眠気・口の渇き・便秘・足のムズムズ・体重増加などが出現する場合があります。ここ25年ほどの間に、これら副作用が大幅に抑えられた内服薬がいくつも登場してきています。内服薬は、患者さんひとりひとりの症状をみながら、患者さんやご家族の希望を伺いつつ決めています。治療法としては、他に電気けいれん療法と呼ばれる治療も他の精神科病院などで行われますが、あくまで薬物治療がどれも効かなかった場合の最終手段として、患者さんと家族に十分な説明と同意の上行われます。基本的には、薬物治療が主体であり、症状が良くなりすぐに内服を自己中断して、残念ながら病気が再発される患者さんもおられますので、治療医と相談しながら決めていく必要があります。症状が安定すれば、減薬を行う場合もあります。また、できる限り社会活動に参加していただくため、作業所などを紹介することもあります。

西川口、川口、蕨、鳩ヶ谷で統合失調症治療をお探しの際は、並木メンタルクリニック西川口駅前心療内科・精神科へお気軽にご相談下さい。